製造工程
7.圧搾・乾燥(あっさく・かんそう)
(圧搾)
(板張り)
(天日乾燥)
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[圧搾](あっさく)
漉いた紙を圧搾して水分を取る工程は単純ではありますが、紙の形を損なわないように心がけて緩やかに圧力を増していきます。
[乾燥前加工]
乾燥する前の水分を搾った湿り紙の状態で、檀紙(だんし)の皺(しわ)を作り出したりもみ皺を作るための生揉みを行う工程を行う場合もあります。
湿紙のうちに皺を作り出す檀紙やもみ紙は、その後の乾燥は干し板に浮かし張りをして乾かしたり、室内に吊るす方法で乾かします。こうして作られた皺は堅牢(けんろう)であって伸びることはそうそうありません。
[乾燥]
圧搾を終えた湿紙は1枚ずつ干し板に刷毛で貼り付けて乾かされます。干し板は雌銀杏の板を滑らかに削ったものを使いますが、この板は紙の肌の善し悪しを決定するので丁寧に取り扱われます。板に張ったものを天日に乾かすことは少なくなっており、現在では乾燥室(ムロ)を使うことが多いです。
鳥の子紙類・書画用紙・薄用紙・襖紙・奉書などは板張りですが、美術工芸紙・画仙紙などは鉄板張りが多く、また局紙は枠張りと言うように使い分けをしています。
熱源として電力が試みられたことがありますが現在は殆ど石油であり、乾燥室使用の他にバーナーによる湯沸し或いは蒸気ボイラーを使います。最近、局紙は蒸気によるプレス乾燥機が多くなりました。