(技法)―漉き掛け・漉き入れ法

「華」を混ぜて漉き上げている様子(漉き入れ法)
漉き掛け法は、雁皮の地紙に藍染めの紙料を雲状に漉き掛ける打雲を原点とする技法で、楮などの繊維をとじて作った「華」を地紙に漉き掛けた大礼紙・オボナイ紙に代表される。同じ名称でも、襖大礼紙は手ちぎりの楮繊維を漉き掛けたもの。
漉き入れ法は、漉く紙料の中に「華」を混ぜて漉き上げる技法で、御大典のおりの考案された楮薄様紙・大典紙は、手ちぎりの楮華を漉き入れたもの。種々の雲竜紙系統の原点となった。
漉き掛け、漉き入れられる華の素材は、楮・三椏・ユガラ・杉皮・化繊・そばがら・金銀箔・雲母など多種多様である。