「越前鳥の子紙」国の重要無形文化財指定
(平成27年3月)
・「越前生漉鳥の子紙保存会」を設立
(平成28年1月)
・「越前鳥の子紙」が福井県無形文化財に指定
(平成29年7月21日)
・国の文化審議会は、「越前鳥の子紙」を重要無形文化財に指定、その保持団体として「越前生漉鳥の子紙保存会」(会長:柳瀬晴夫)を認定することを文部科学大臣に答申
(平成29年10月2日)
・国の重要無形文化財に指定
名称 | 越前鳥の子紙 |
ふりがな | えちぜんとりのこし |
保持団体 | 越前生漉鳥の子紙保存会(えちぜんきずきとりのこしほぞんかい) 会長:柳瀬 晴夫 |
事務所所在地 | 福井県和紙工業協同組合内(福井県越前市新在家町8-44) |
指定年月日 | 2017年10月2日 (平成29年10月2日) |
指定要件 | 一.原料は、雁皮(がんぴ)のみであること。 二.伝統的な製法と製紙用具によること。
|
越前鳥の子紙は、福井県越前市に伝承されている手漉きの雁皮(がんぴ)紙の製作技術である。
雁皮紙は、ジンチョウゲ科の雁皮を原料とする紙で、奈良時代から漉かれてきた我が国の主要な手漉和紙の一つである。かすかに黄味を帯びた色合い、滑らかで光沢のある紙肌、虫害に強く耐久性に富む。「鳥の子」は、中世から用いられている雁皮紙の呼称の一つであり、紙の色が卵殻の色に似ていることに由来すると言われている。
越前では、室町時代には既に料紙用の鳥の子紙が漉かれ、18世紀になると大判の間似合紙(幅三尺強)等も製作されるようになり、明治時代以降は襖紙(ふすまがみ)が盛んに漉かれた。その後も、越前は、我が国における鳥の子紙の主要な産地の一つとして現在に至っている。繊維が短く光沢の強い雁皮を均一な紙に漉きあげるには高度な技術が必要とされるが、越前では厚手の襖紙から極薄の比較的小さな紙まで、多様な鳥の子紙を漉く技術が伝承されている。
越前生漉鳥の子紙保存会は、伝統的な越前鳥の子紙の高度な製作技術を有する会員によって構成され、伝承者の養成や技術の調査研究等を行い、越前鳥の子紙の保存と伝承に尽力している。
越前生漉鳥の子紙保存会:会員8人・準会員11人・研修生10人(2017年10月現在)